低容量ピル



以前にもこの話題に触れました。


外来では、生理不順や、生理痛、はたまた生理前のいらいら(月経前緊張症といいます)などで多くの患者様が相談に来ます。


私の場合は基本的に漢方薬を処方し様子を見ることが多いですが、苦い上に、毎日飲む必要があり敬遠されがちです。


そういう背景もあり、低用量ピルの副効用を活かして、上述の患者様に低用量ピルをお勧めします。


日本では低容量ピルの認可が遅かったため、どうしても抵抗感を持つ方がおられると思います。ここで、海外の女性が低用量ピルをどのように使用しているかをあげてみす。


オランダのティーンエージャー(14〜16才)に、低容量ピルを使用する理由を聞いたところ、避妊目的33%、月経困難症の治療25%、月経周期の調節17%、ニキビの治療11%でした。


避妊以外のメリットにより低容量ピルをのむ人が大変多いことがわかります。


またフランスで、低容量ピルは年代別にどのくらい使用されているのかを見ると20〜24才で80%以上、25〜29才で70%、30〜34才で60%の女性が低容量ピルを使用しています。


年代に応じ、使用する避妊方法が異なり、低容量ピルは特に若い年齢層に選択されていることが分かります。


みなさまもこの事実には驚きかと思います。要するに、低容量ピルの効果とリスクをよく理解し、適正に使用すればこれほどすばらしい薬はないと思います。


私は低容量ピルを第一選択にするつもりはありませんが、みなさまの大事な選択肢の一つになるものだと信じています。


今日の一言
 「低容量ピルの効果とリスクをよく理解し、適正に使用すればこれほどすばらしい薬はないと思います」