早産について
以前、早産の原因の大半は絨毛羊膜炎であるというお話をしたかと思います。
絨毛羊膜炎とは、簡単に言うと膣内に雑菌が溜まり、子宮の出口から子宮内にかけて炎症が起こることです。その炎症が子宮全体にまわって、お腹が張り早産になってしまいます。
お腹が張るという自覚症状があればいいのですが、まったく症状を感じることなく、早産になってしまうこともあります。
そもそもお腹が張るという感覚は、痛みに対する感覚と同じで、感じ方に個人差があります。一度でも早産の経験のある方であれば、絨毛羊膜炎になる前に予防できますが、初めての出産では早産の兆候なのかどうか判断に困ります。
そんな妊婦さんに、早産を予想する検査薬があります。1つはエラスターゼ、もう1つはフィブロネクチンというものです。順調な妊婦さんには、いずれも子宮口付近では認められない物質で、これらのいずれかが陽性になると、今後早産になる可能性が高いということになります。
早産になる可能性が高いということがわかれば、適切な対処をすることで早産を予防することができます。
お腹が張って心配だという方は、ご自分から早産の検査をして下さいと先生に言ってみましょう。エラスターゼ、フィブロネクチンが陰性であれば、ご自分はもちろん、先生も安心できますから・・・。
今日の一言
「お腹が張って心配だという方は、ご自分から早産の検査をして下さいと先生に言ってみましょう」