自己反省



最近、日々の診療に夏ばて気味なのか、今日一日何をしていたんだろう?などと、寝る前にふと思うことがあります。


チャールズ・マックフィーという睡眠研究家によれば“いやな思い出を心の底に沈める”ために、人間は内省をしないようにするそうです。つまり、自分の内面にまったく注意を向けず、ひたすら現実の忙しさに目を釘づけにすることで、いやなことを思い起こす暇も与えない。そうすれば、いやなことを忘れてしまえる、というわけです。


その結果、自分がどのように時間を使っているか、あるいは今後の計画はどうするかなどといった「メタ認知」を必要とする心理操作もできなくなってしまうわけです。


もしかすると、私は「思い出したくないこと」や「直視したくない心配ごと」を心に抱えているのかもしれません。


確かに内面に目を向けなければ悩みを意識せずに済みます。しかし、全ての記憶は内面に存在しますから、内面に注意を払わないと自分がどう時間を過ごしたのかを全く思い出せない、ということにもなってしまいます。


皆様も、仕事に没頭することによって、現実逃避をすることがあるかと思います。失恋の記憶を消すために、仕事命になる方もいるでしょう。


仕事に没頭するという、比較的前向きなやり方で、心に抱えているものを開放させるというのは、一見いいことのように思えますが、根本的な解決ならないので、たまには自分を見つめなおすのもいいかな?と思いました。


ただし、私が今日一日何をしていたんだろう?とふと思う原因は、ただ単に忙しさで頭がマヒしているだけではないかと思いますけど・・・。


今日の一言
 「今日一日何をしていたんだろう?などと、寝る前にふと思うことがあります」