あせも



これから夏に向かって増えるあせも(汗疹)は、乳幼児に多く認めます。世の中のお母様方にはうっとうしい季節がやってまいりました。


あせもは、不快感や掻痒感も強いためとびひ伝染性膿痂疹)を起こすこともあります。よく目にする疾患ですが、意外にもあせもを引き起こす“犯人”はあまり知られていません。


あせもの原因は表皮ブドウ球菌といわれます。表皮ブドウ球菌は、その辺(机周り、台所、居間・・・)にどこでもいる常在菌です。


理屈では、表皮ブドウ球菌の増殖を防げばあせもを防ぐことになります。


とはいえ、あせも予防に抗菌薬を塗るというわけにはいきません。あせもは、清潔にすることが第一。軽いあせもは、オムツをこまめに取り替える、汗をかいたらすぐに薄着にさせるなどの対処で十分でしょう。


しかし、掻いてしまって、湿疹化してしまった場合は軽いステロイドを、とびひになってしまった場合は抗生物質を使用する必要があります。


表皮ブドウ球菌が増殖している部分にステロイドだけを適用していると、化膿することもありますから、気をつけてくださいね!


今日の一言
 「あせもの原因は表皮ブドウ球菌といわれます。その辺にどこでもいる常在菌です。」