ワーキング・プアー



昨日のNHKスペシャルの題名です。


私なりに簡単にまとめてみると、”働いても働いても豊かになれない社会はいかがなものでしょうか?今の日本はそんな社会なんです!”といった内容です。


NHKスペシャルは、私が認めている数少ない番組の一つであり、放送内容の詳細はともかく、いわんとする内容は現在の社会の問題を提起しています。


ここのところ仕事が忙しく、社会の問題について考える余裕がありませんでした。


私が医師を目指した一つに、生まれながらに恵まれている家庭を間近で見て、子どもながらに感じた不公平さに対して疑問をいだいたということがあります。勉強して、試験に受かればだれでも医者になれるという兄の影響を受け、小学校6年生には医者になりたいと明確な目標を持ったことを思い出します。


私が小学生の頃は、日本は高度成長期の余韻があり、公立学校が私立学校よりも優秀な人材を排出していました。ところが、バブルが崩壊したここ10年は、勝ち組、負け組みがはっきりし、世の中は経済的に完全に2極化しようとしています。


今まで平等に受けることができた教育も、お金をかけなければならない時代になってしまったのです。おまけに、お金さえかければたいした努力をする必要もなく、するするっと大学を卒業し、一流企業に勤められる流れもあります。


逆に言えば、お金がない家庭で育った人は、スタート時点でかなりのハンデを追ってしまっている状態なのが今の世の中です。教育の専門家は、この環境のまま日本が進んでしまうと、2代、3代にわたり、どうがんばっても貧困層から脱却できない若者が人口の10〜20%存在するようになるようです。


こんな世の中でよいのでしょうか?


思わずテレビを見ながら考えてしまいました。


今日の一言
 「働いても働いても豊かになれない社会はいかがなものでしょうか?今の日本はそんな社会なんです!」