モバイルCTG
紀子さまのご出産でモバイルCTGなるものが注目を浴びているようです。
以前、雅子さまの出産の時にはLDRというシステムが流行ったのは知っているかと思います。LDRというのは、陣痛室、分娩室、回復室が一緒になった、入院中全て一部屋で済むようにする部屋のことで、今では様々な分娩施設で導入されています。
当院も、お金が貯まったところでLDRをつくりたいと思っています。
モバイルCTGとは、赤ちゃんの元気な状態を常に携帯などでチェックできるシステムのことで、簡単に言えば、ホルター心電図(24時間つっけっぱなしの心電図)を想像してもらえばいいかと思います。
一見素敵なシステムのようですが、LDR、モバイルCTGともに保険が効くわけではありません。(ちなみにホルター心電図はもちろん保険が効きます)LDRは部屋を作るだけで済みますが、モバイルCTGとなると、全ての患者様に用いるには途方もない投資が必要になってしまいます。
現在の医療は大変便利になりましたが、赤ちゃんの元気さの確認は、お母さんが感じる胎動で十分ではないか?と考える産婦人科医は私だけではないでしょう。
日記を書いてて、ふと、小学生時代に夏休みの宿題で雑巾しぼり機をつくったことを思いました。
手でしぼりゃぁいいじゃん!っと伍平さんに笑われ、少年の夢を砕かれた苦い思い出です。
今日の一言
「赤ちゃんの元気さの確認は、お母さんが感じる胎動で十分ではないか?」