咳喘息


皆様、咳喘息というのはご存知でしょうか?


咳喘息(cough variant asthma:CVA)とは、ゼーゼー、ヒューヒューや呼吸困難がなく、慢性に咳だけが続く疾患で、喘息の前段階と考えられています。最近非常に増えている疾患のようです。

 
多くは風邪に続いて起こるので、風邪を引いた後も3〜4週間以上咳が続いたら咳喘息を考える必要があります。患者様の多くは「風邪を引いてから咳だけが止まらない」「熱もなく、喉の痛みもないのに、いつまでも咳が続いている」と訴えていることが多いようです。


日本呼吸器学会が作成した「咳嗽に関するガイドライン」では、(1)喘鳴を伴わない咳嗽が8週間以上持続し、聴診上wheeze(ゼーゼーと音がすること)を認めない、(2)気管支拡張薬が有効、の2点を簡易診断の基準としています。


実は、妊婦さんでこのような状況になる方は結構いるかと思います。咳喘息の治療は吸入ステロイドが基本となりますから、実際は当院では取り扱っていません。


咳喘息の約30%が喘息に移行するといわれているため、風邪をひいた後、長く咳が続くような場合は一度相談していただければと思います。


今日の一言
 「咳喘息というのはご存知でしょうか?」