かぜについて 2.


「免疫力」という言葉をよく耳にします。免疫とは、疫(感染症)をのがれる能力のことで、人体にとっての異物を排除する力(反応力)であり、生命体の基本的な反応のことです。


異物とは第一に病原体、第二には、皮膚表面、あるいは傷口や粘膜にくっついて人体に影響を及ぼすものです。免疫力は体力や健康度とも強い関連があります。


せき、鼻水、たんなどのかぜの症状は、どれも大事な体の防御反応(異物反応)です。免疫により病原体を体から追い出す抵抗力の一部であるせきや発熱まで抑える薬は、結果的に回復力が落ちることがあります。


40年くらい前に、抜群に効く小児用せき止めが発売されました。ところが肺炎になる患者が増えたそうです。子どもには強いせき止めを使用するより、作用の穏やかなせき止めとたんを取り除く薬を併せて使い、水分を補給する方が望ましい場合もあります。

 
抵抗力を生かしつつ、体の不具合を修復する方が高い治療効果が得られることも少なくありません。高齢者では、せきも鼻水もくしゃみも出ずにいきなり肺炎になることがあります。自分のかぜの特徴を知り、自分にあった治療法を見つけることも重要です。


ただし、かぜ症候群の原因の大部分はウイルスです。ウイルスが200種類以上もあるので、年に何回もかぜをひくことになります。かぜのほとんどは軽症で済みます。でも、インフルエンザウイルスやSARSのコロナウイルスのように、重い症状を出すウイルスもあります。


ここで、みなさまに耳寄りな情報があります。


かぜをひくと生活の質が著しく低下します。ですから、先ほどからいっている
「免疫力」を高めさえすれば、かぜなどひかなくなります。


免疫力を高めるにはどのようなことをすればよいか?


常に体を鍛える、規則正しい食生活などなど・・・。考えればきりがありませんが、私の耳寄りな情報というのは、漢方薬の使用です。私は医学的には正常である、様々な体調不良を訴える患者様に、その方にあった漢方薬をお処方しています。


体調が良くなってからもその漢方薬を続けることで、一年中かぜをひかなくなったと感謝されることがよくあります。


自分にあった漢方薬は、服用することで自分の免疫力を高め、ウイルスに感染しにくい環境を作ります。私も寝不足のときや、かぜぎみのときには、自分にあった漢方薬を飲むようにしています。


おかげで毎日外来では元気ハツラツです。


元気ハツラツ、それってほんとかよ?最近疲れた顔して仕事してませんか。


今日の一言
 「毎日外来では元気ハツラツです。元気ハツラツ、それってほんとかよ?」