産後のトラブル

皆様は当然ご存知だと思いますが、私は産婦人科専門医です。


ゆえに、患者様のほとんどは女性です。
自分の中では、産婦人科の中でも、婦人科癌が専門といっているものの、ファミール産院を開業して以来、私の診療のメインはお産になります。


仕事をしている中で、妊婦さんによく”先生、お産ってどれくらい痛いんですか?”と相談されます。
そして、私は”鼻の穴からりんごが出るくらいの痛みだよ”と答えます。


これは、今まで何千というお産に立ち会った私があくまでも想像する痛みです。


そうです、私は男性ゆえに、お産の痛みを経験できるわけがありません。


話は変わり、産後のトラブルの一つに、ちくびの裂傷というのがあります。
これは、あかちゃんにおっぱいをあげるころから生じるトラブルです。
程度の差こそあれ、おかあさんのほぼ必須のトラブルといっても過言ではありません。


私は男性ゆえに、正直産みの苦しみはわかりませんが、この乳首の裂傷の痛みは理解できます。
なぜなら、フルマラソンによって生じたTシャツと私のちくびが擦れた痛みを今経験しているからです。


皆様も、愛想の悪い女医さんが、自分の出産を経験した直後から妊婦さんにやさしくなったという話を聞いたことがあるでしょう。
というより、私は今までよく見てきました。


私もフルマラソンを経験して、産後のちくびの裂傷で悩んでいるおかあさんにやさしくなれるような気がします。


明日、褥婦さんが使うちくびの薬をぬってみよう!


もちろん、おかあさんのちくびの痛みは私の比ではないことは間違いなのであしからず・・・。


やっぱ、男性は女性の痛みはわかりませんよね!


今日の一言
 「明日、おかあさんが使うちくびの薬をぬってみよう!」