一通の手紙



皆様も落ち込んだり、悩んだりしたときに、なにかがきっかけで元気が出たり、勇気が湧くことがありますよね。どういうきっかけが一番多いですか?私の場合、多くはひとの言葉がきっかけとなります。それは活字だったり、直接言われる言葉だったり様々です。


先日、当院で出産された患者様から一通の手紙をいただきました。出産という一大イベントを経験する中で、当院のスタッフに勇気づけられたといった内容です。


文明の発達により様々な機械が発明され、世の中が大変便利になりました。医療業界では、高価な器械を駆使すれば、様々な病気を診断、治療できます。ただし、その代償に医療機器に頼りすぎて患者様の訴えをないがしろにしてしまうこともままあります。


お産の世界は、特別なことがない限りたいてい何事もなく経過します。いくら医療機器の性能が上がろうと、妊娠、出産、育児は何万年も前から行われており、母親の試練はかわりません。我々医療スタッフは、注射や点滴をすることに必死になるのではなく、不安でいっぱいな患者様の精神的な支えとなり、出産をお手伝いすることに徹することだと思います。


患者様からいただいた手紙を読んで、あらためて「医療は器械でなく人が行っているんだなぁ〜。」と実感しつつ、「げんちゃん(副師長)を、外見ではなく、ピュアな中身をネタにしなかればいかんな」と思いました。


患者様の一通の手紙をとおして、そんなこころやさしいスタッフ達をいとおしく思えた一日です。


今日の一言
 「我々医療スタッフは、出産をお手伝いすることに徹することだと思います。」